インプラントを使った
全顎治療
「オールオン4」
埋入するインプラントの本数が多くなるほど、肉体的・費用的な負担が大きくなります。全ての歯を失った患者様のインプラント治療は、大変な負担であり、メンテナンスも難しいものがありました。
しかし、近年はオールオン4(All-on-4)という術式によって、歯が1本も残っていないケースでも、これまでの負担を軽減したインプラント治療が受けられるようになっています。
オールオン4治療とは?
オールオン4とは、しっかりと自分の歯のように噛める固定性の全顎義歯です。(片顎につき)最少4本のインプラントで、最大12本の歯が入ります。
オールオン4は、後方のインプラントを傾斜させて埋入するため長さのあるインプラントを使用します。それにより、骨との接触面が大きくなった分強い結合が獲得でき、多くの歯を支えられるようになります。
![オールオン4](https://www.akashi-implant.com/images/all-on-4_2.jpg)
オールオン4のメリット
歯が一本もない人のインプラント治療は、従来は何本ものインプラントを埋入して、ブリッジをかけるのが普通でした。しかし、オールオン4は埋入するインプラントが4~6本と少なく済むため、インプラント埋入本数が多いケースよりも治療が短時間で済み、メンテナンスも比較的容易です。
また、オールオン4は、インプラント埋入手術の後すぐに仮歯が入れられます。
オールオン4のメリット・デメリット
メリット
- 自分の歯のようによく噛める
- 固定されているので、外れる心配がない
- 骨の吸収を抑制できる
- 一度の治療で片顎すべての歯が入る
デメリット
- 手術が必要になる
- 保険が適用とならない
- 治療後はメンテナンスが必要
オールオン4治療の流れ
オールオン4は、全ての歯を失ってしまった患者様のクオリティオブライフを、手術当日に改善することが出来ます。総入れ歯をお使いの方には、「噛めない」「噛むと痛い」「うまく話せない」といったお悩みをお持ちの方が多いですが、オールオン4によって、このような入れ歯の悩みを解消できるでしょう。
「噛める」ことのメリットは多岐に渡り、近年は全身の健康や健康寿命の延伸にもつながることがわかっています。オールオン4によって、多くの患者様にいきいきと健康に暮らしていただきたいと願っています。
STEP1
![オールオン4ガイドを装着](images/all-on-4_3.jpg)
顎の中央に、2mmのツイストドリルを使用し、深さ10mmまで穴を開け、オールオン4ガイドを装着させます。このガイドには刻みが入っているため、インプラントの埋入位置や角度が分かりやすくなり、また同時に舌を守る役割を果たします。
STEP2
![ツイストドリルで穿孔](images/all-on-4_4.jpg)
2mmのツイストドリルを使用し、適切な深さの穴を形成していきます。このとき、骨を焼かないように細心の注意を払います。
傾斜角度は45度が最大で、方向指示棒を使って正しい角度であるかを確認します。
STEP3
![アバットメントを装着](images/all-on-4_5.jpg)
骨の密度に応じて部位を拡大し、インプラントを埋入します。人工歯根と人工歯を繋ぐアバットメントを装着しますが、斜めに埋入しているので、専用の角度付の物をつけます。反対側の臼歯部も、同様に施術します。
STEP4
![アバットメントを装着](images/all-on-4_6.jpg)
前歯の部分2ヵ所に穴を形成し、インプラント埋入後にアバットメントを装着します。
STEP5
![歯の型取り](images/all-on-4_7.jpg)
縫合後、歯の型取りをします。
STEP6
![オールオン4をスクリューで固定](images/all-on-4_8.jpg)
当日には補綴物が出来上がるので、スクリューで固定します。著しく骨の状態が悪い場合は、即日に咬めないこともありますが、大体のケースでは、その後すぐに物を食べられます。
STEP7
![オールオン4は上顎、下顎とも適応](images/all-on-4_9.jpg)
オールオン4は、上顎でも下顎でも適応できます。