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インプラントに違和感が…
放置せずに正しい対応を

インプラントと骨造成について説明する女性歯科医師のイラスト
インプラントは、見た目や噛み心地が天然歯に近く、日常生活でも違和感なく使えるのが大きな特長です。とはいえ、周囲の歯ぐきや骨、そして被せ物などとのバランスが保たれてはじめて、その機能が発揮されます。そのため、少しでも違和感を覚えた場合には、さまざまな原因が考えられます。
このコラムでは、インプラントに違和感を感じる主な原因や注意すべき症状、ついて、専門的な視点からわかりやすく解説していきます。

インプラントに違和感がでる
5つのケース

インプラント治療後に感じる違和感には、時間の経過とともに自然におさまる一時的なものから、早めの対応が求められる異常まで、さまざまな原因があります。ここでは、考えられる代表的な5つのケースをご紹介します。

① 術後の一時的な症状

インプラント埋入手術の直後には、腫れや痛み、圧迫感を伴うことがあります。これは手術に伴う正常な反応であり、通常は数日~1週間程度で治まります。ただし、強い痛みが続く・発熱を伴う場合は感染の可能性もあるため注意が必要です。

② 上部構造(被せ物)の適合不良

インプラント本体(人工歯根)と上部構造(被せ物)をつなぐネジが緩んでいる場合、噛んだときにグラつくような違和感が生じることがあります。この状態を放置すると、インプラント周囲炎や上部構造の破損などにつながります。

③ 噛み合わせの不調

インプラントは天然歯と異なり、歯根膜がないため、直接的に負担がかかりやすいという特徴があります。そのため、噛み合わせにズレがあると過剰な力がインプラントに集中し、脱落などのトラブルを引き起こす原因となります。

④ インプラント周囲炎

歯ぐきの腫れや出血、口臭、違和感といった軽微な変化は、インプラント周囲炎の初期症状である可能性があります。この段階で気づければ、クリーニングや投薬などの比較的軽い処置で改善可能ですが、放置すると骨の吸収が進み、最悪の場合インプラントが脱落する危険もあります。

⑤ 埋入位置のミス

ごく一部のケースでは、インプラント体が理想的な位置や角度に埋入されていないことが原因で、違和感が続くことがあります。このような場合、状態によっては再手術が必要になることもあります。違和感を放置せず、早めに歯科医師に相談することが大切です。

違和感があるときの 正しい対処法

違和感を覚えたとき、何となく様子を見てしまう方も少なくありません。しかし、インプラントは天然歯と異なり、自覚症状が小さくても重大なトラブルにつながることがあるので注意しましょう。

歯科医師へ相談

インプラントの違和感が2〜3日経っても治まらない、あるいは徐々に悪化しているように感じる場合は、様子を見ずに歯科医院を受診しましょう。痛み・ぐらつき・腫れ・出血・膿などが見られる場合は、インプラント周囲炎や補綴の不具合の可能性もあるため、早期対応が重要です。

インプラントに過度な負担をかけない

違和感があるときに、無理に片側で噛んだり、硬いものを食べたり、歯ぎしりをそのままにしておくことは避けましょう。食事はできるだけ柔らかいものを選び、就寝時にはマウスピースを装着するなど、インプラントに余計な力がかからないよう意識することが大切です。

インプラント周囲の清潔を保つ

違和感の原因が軽度の炎症や清掃不足であることもあります。歯ブラシだけでなく、インプラント専用のフロスや歯間ブラシなどを活用し、毎日のセルフケアを丁寧に行いましょう。歯科医院での定期的なメインテナンス・クリーニングも、長期的な安定には不可欠です。

インプラントの違和感は
すぐにご相談ください

インプラントの違和感は、重大な異常の初期サインであることもあります。小さな違和感でも放置せず、早めに歯科を受診することが、インプラントを長持ちさせるための大切なポイントです。
アップル歯科では、インプラント治療後のメンテナンスやトラブルのご相談に、丁寧に対応しております。少しでも「気になる」と感じたら、我慢せずにお気軽にご相談ください。